山に登りたいと思われたら、まず揃えておきたいのがトレッキングシューズです。「何を基準に選べば良いのでしょうか?」「おすすめのブランドはありますか?」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、トレッキングシューズ選びのポイントや、人気ブランドのおすすめモデルをご紹介いたします。さらに、お手入れや保管方法、初心者の方が抱きやすい疑問にもお答えします。

山道でスニーカーは大変ですよ!しっかり準備を整えて、快適に登りましょう!
トレッキングシューズとスニーカーの違いは?


「スニーカーじゃ不安だけど、トレッキングシューズって何が違うの?」そんな疑問を抱える初心者も多いはず。種類やメーカーが豊富で、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
登山を快適に楽しむには、足の疲れを減らし、安全に歩けるシューズ選びが重要です。実はスニーカーとトレッキングシューズでは、「ソールの硬さ」や「足首を支える力」に大きな差があり、山道での歩きやすさや疲労度に直結します。
ここでは、登山をより快適にするためのトレッキングシューズ選びのポイントを紹介します。
トレッキングシューズ選びの4つのポイント
ここでは、トレッキングシューズを選ぶ際に確認したい4つのポイントを解説します。
①サイズ|足の実測+1.0〜1.5cmの余裕を確保


自分の足に合ったシューズを選ばないと、長時間の登山で靴擦れや怪我のリスクが高まります。フィット感は非常に重要です。
購入時は必ず試着を。オンライン購入の場合は、サイズ交換や返品が可能か確認し、複数サイズを比較できると安心です。
メーカーによって形状や幅、ソールの硬さなどが異なるため、数種類を履き比べるのがポイントです。登山用の厚手の靴下を履いてサイズを測ることで、実際の登山時のフィット感を確認できます。
②ソールは硬めが疲れにくい


トレッキングシューズはソールが硬く設計されており、不安定な登山道でも安定した歩行をサポートします。硬いソールは岩場や急斜面で頼れる反面、舗装路では歩きにくいデメリットも。軽いハイキングなら柔らかいソール、幅広いシーンで使いたいなら中程度の硬さを選ぶと良いでしょう。
③足首を支えるカットの高さ


足首のサポート力はカットの高さで変わります。初心者にはミドルカットがおすすめで、足首をしっかり守ります。ローカットは動きやすく軽い山歩き向けですが、サポート力は低め。ハイカットは岩場や急斜面に適しており、初心者ならミドルカットが無難です。
④防水性もチェック


山では急な雨や渡渉も考慮する必要があります。防水機能があるシューズなら、悪天候でも安心。ただし、防水性が高いと蒸れやすくなるため、透湿性も兼ね備えた素材を選びましょう。
【主要ブランド別】登山・トレッキングシューズおすすめモデル
登山やトレッキングを楽しむためには、自分に合ったシューズ選びが大切です。ここでは、人気アウトドアブランドから初心者向けのモデルを中心に、用途や特徴に合わせたおすすめシューズを紹介します。
モンベル(mont-bell)|日本メーカーならではの信頼性
日本のアウトドアブランドであるモンベルは、幅広・甲高の日本人の足型を考慮してデザインされたモデルが多く、初心者にも安心です。




出典:mont-bell(左/マウンテンクルーザー600 Men’s、右/マウンテンクルーザー600 Women’s)
マウンテンクルーザー600
防水透湿素材ゴアテックスを使用し、雨の日や湿気の多い環境でも快適です。軽量ながら高い耐久性を備え、荷物が比較的軽い1泊2日の小屋泊や日帰りハイキングに適しています。足へのフィット感も高く、長時間の歩行による疲労を軽減します。




出典:mont-bell(左/マウンテンクルーザー400 Men’s、右/マウンテンクルーザー400 Women’s)
マウンテンクルーザー400
日帰り登山に向いているモデルです。スエードレザーと樹脂シートを使用し、軽量かつ丈夫です。悪路でも足元をしっかり支え、長距離歩行にも対応します。




出典:mont-bell(左/トレールウォーカー Men’s、右/トレールウォーカー Women’s)
トレールウォーカー
ローカットで脱ぎ履きがしやすく、低山ハイキングやキャンプなどの軽めのアウトドアにぴったり。メッシュ素材で蒸れにくいのも魅力。
キーン(KEEN)|街歩きにも使えるデザイン性
タウンユースとしても馴染むデザインとアウトドアでの機能性を兼ね備えたブランドです。シンプルかつ実用的なシューズが揃っています。
リッジ フレックス ミッド ウォータープルーフ




剛性と屈曲性を兼ね備えた高機能モデルです。独自の「KEEN.BELLOWS FLEX」構造で、歩行時の屈曲がしやすく、長時間の登山やトレッキングでも足の疲労を軽減します。耐久性と快適性を両立した一足です。
ターギー フォー ミッド ウォータープルーフ




滑りにくいアウトソールと優れた防水性が特徴です。足を包み込むようなフィット感で、不整地や岩場でも安定した歩行をサポートします。タウンユースとしても活用できるシンプルなデザインです。
ターギー フォー ウォータープルーフ




ローカットで軽快な足運びを実現するモデルです。防水性と耐久性を備えながら、タウンユースにも使えるシンプルなデザインが魅力です。日帰り登山や軽いハイキング、街歩きまで幅広く活躍します。
メレル(MERRELL)|グリップ力と快適な履き心地
メレルはアメリカ・ユタ州でカウボーイブーツ作りから始まった老舗アウトドアブランドです。1983年からいち早くGORE-TEXを採用し、世界160ヶ国以上で愛用されています。優れたグリップ力とクッション性で、多様な地形や天候に対応する機能性を誇ります。ビブラム社製アウトソールや衝撃吸収ミッドソールにより、初心者から経験者まで安心して使用できる信頼のシューズを提供しています。
モアブ 3 シンセティック ミッド ゴアテックス®




ロングセラーのモアブシリーズ最新モデル。クッション性と安定性が向上し、日帰り登山から軽トレッキングまで快適にサポート。
モアブ 3 シンセティック ゴアテックス®




軽量で歩きやすいローカットモデル。防水性と耐久性を兼ね備え、ハイキングや街歩きにも最適です。
カメレオン 8 ストーム ゴアテックス®


最新のビブラムソールで抜群のグリップ力を誇るモデル。防水性・耐久性にも優れ、低山ハイクやフェスにも活躍します。
キャラバン(CARAVAN)|日本人の足に合わせた快適な履き心地
日本の伝統あるブランド。ビギナーを中心に、すべての製品に「自然を楽しむ喜びを届けたい」という想いが込められています。
初級〜中級レベルの登山には、<CARAVAN>のトレッキングシューズがおすすめ。軽量で歩きやすく、日本ブランドならではの日本人の足に合うモデルが揃っています。
C1_02S


低山から富士山まで対応する代表モデル。グリップ力とクッション性に優れ、長時間の歩行も快適です。
GK85


縦走向けの高耐久モデル。足先と踵のホールド感が良く、重い荷物にも対応。
C1_LIGHT LOW


軽量かつ柔軟なローカットモデル。スニーカー感覚で履ける使い勝手の良さが魅力です。
コロンビア(COLUMBIA)|コストパフォーマンスに優れた選択肢
アメリカ発のアウトドア総合ブランド。デザイン性と機能性を兼ね備え、カラーバリエーションも豊富。はじめての一足として選びやすい価格設定も魅力です。
セイバー ファイブ ミッド アウトドライ




防水透湿性に優れた「アウトドライ」採用。抜群のグリップ力と軽やかな履き心地で人気のモデル。
セイバー ファイブ ロー アウトドライ




ローカットモデルで、優れたグリップ力と軽快さを両立。ハイキングや普段使いにも最適です。
ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)|高機能と洗練されたデザインを両立
アメリカ発の人気アウトドアブランドで、デザイン性の高さと機能性を兼ね備えたシューズが揃います。独自の防水透湿素材「フューチャーライト」を採用し、快適性と軽量性を追求。
クレストン ミッド ネオ フューチャーライト




日本人向けの木型でフィット感抜群。長時間の登山でも快適に歩行可能です。
ベクティブ ファストパック ミッド フューチャーライト




軽量性とクッション性を両立し、スピーディーなトレッキングに最適です。
ベクティブ ファストパック フューチャーライト




ローカットで軽快な履き心地。街歩きから登山まで幅広く対応しております。
サロモン(SALOMON)|高い機能性と洗練されたデザイン
フランス・アルプスの麓で誕生した老舗ブランド。ウィンタースポーツをはじめ、登山やトレイルランニングでも高い評価を受けており、タウンユースとしても人気です。
X ULTRA 360 MID GORE-TEX




サロモンの最新モデルで、優れた防水性と透湿性を備えた全天候型トレッキングシューズです。軽量ながら高いグリップ力と快適な履き心地を提供し、長時間の登山にも対応します。
X ULTRA MID GORE-TEX




ローカットタイプで、軽やかな足運びと高い防水性能を両立。ハイキングやトレイル、日常使いにも適した最新モデルです。
ホカ(HOKA)|厚底クッションで歩行時の負担を軽減
アメリカ・カリフォルニア州発のブランドで、分厚いミッドソールとゆりかごのようなアウトソールが特徴です。
KAHA 3 GTX




高いクッション性と推進力を実現するHubble®ヒールを採用し、長時間の歩行も快適。
ANACAPA 2 MID GTX




初心者にもおすすめな軽量防水モデル。Vibram®メガグリップアウトソールが高い安定性を発揮します。
ANACAPA 2 MID GTX




ローカットタイプで、軽量かつクッション性に優れ、日常使いや軽登山にも最適です。
スポルティバ(LA SPORTIVA)|本格登山を支える性能
北イタリアで製造を続けるこだわりのブランドでございます。環境保護にも注力し、ハードなトレッキングやアルパインクライミングに対応する本格的な登山靴を提供しています。
エクイリビウム ハイク GTX




スポルティバの登山靴の伝統と最新技術を融合させたモデルで、優れたフィット感、耐久性、安定性を兼ね備え、長時間の登山でも快適な履き心地を実現します。
TX5 GTX




高山のガレ場や難路でも安心して使用できる一足で、柔軟性とサポート力のバランスが良く、初心者から上級者まで幅広くお使いいただけます。
TX5 LOW GTX




TX5シリーズのローカット版で、軽快さと機動性を求める方におすすめのモデルです。
スカルパ(SCARPA)|耐久性を重視した信頼の一足
イタリアの老舗ブランドで、耐久性と修理可能な設計にこだわる登山靴を提供しております。登山、クライミング、スキーなど多様なスタイルに対応できます。
ZG トレック GTX




高いフィット感と耐久性を誇り、長時間の登山でも快適です。
モヒートハイク GTX




軽量で初めての登山にも適したエントリーモデルで、調整しやすいシューレースが魅力です。
ラッシュトレック GTX




軽量ながらも安定性を確保し、長時間歩行に対応可能です。
トレッキングシューズのお手入れと保管方法


登山道を歩くトレッキングシューズは、泥や汚れがつきやすいもの。疲れて帰宅しても、簡単なケアを怠らないことが長持ちの秘訣です。
お手入れの手順


- 泥や汚れを落とす
まずは靴についた泥をしっかり乾かします。乾いたら、柔らかいブラシで優しく汚れを落としましょう。頑固な汚れは水を少しつけたブラシで丁寧にこすります。 - 乾燥させる
汚れを落とした後は、もう一度しっかり乾燥させることが重要です。 - 防水スプレーで仕上げ
最後に防水スプレーで仕上げます。スプレーの成分がソール部分に入り込むと劣化の原因になるので、靴を逆さにしてスプレーするのがおすすめです。
お手入れ道具は、専用アイテムでなくても100円ショップで手に入るブラシやスプレーで十分。こまめにケアすることで、シューズの寿命が格段に延びます。


保管のポイント


湿気やカビは登山靴にとって大敵です。お手入れ後は、通気性の良い場所で保管するよう心がけましょう。靴箱やビニール袋で密閉するのは避け、風通しの良い場所に置いてください。また、月に一度は履くことで、ソールの劣化を防げます。
正しいお手入れと保管で、大切なトレッキングシューズを長持ちさせましょう。
トレッキングシューズに関するよくある質問
最後に、トレッキングシューズに関する疑問点にお答えします。
トレッキングシューズの寿命はどれくらい?


使用頻度や保管方法によって異なりますが、一般的には約5年が目安とされています。
経年劣化によりソールの接着が弱くなり、登山中に剥がれてしまうことも。万が一に備えて、ダクトテープや細引き(ナイロン紐)などを携帯し、緊急時の応急処置に活用しましょう。
ただし、応急処置は一時的なものです。ソールが剥がれた場合は、安全を最優先に下山計画を見直すことが大切です。
インソールは交換したほうがいい?


トレッキングシューズには高機能なインソールが標準で搭載されていることが多いですが、自分の足に合ったインソールに替えることで、より快適な歩行が可能です。
足裏や膝の痛み、靴擦れなどのトラブルは、靴と足のフィット感が原因のことも。クッション性やサポート力を向上させるインソールの活用を検討してみましょう。
ゴアテックスなどの防水シューズは洗える?


防水シューズは使用されている素材によって洗える場合と洗えない場合があります。水洗い可能かどうかは、購入時に付属する取扱説明書で確認してください。適切なお手入れを心がけることで、シューズの性能と寿命を維持できます。
お気に入りのシューズを見つけて、山を楽しもう!


機能性や履き心地を重視して、自分の足に合ったトレッキングシューズを選びましょう。オシャレで多様なタイプの中から、自分にピッタリな一足を見つけて、長時間の山行を存分に楽しんでください!